「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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ポネット

1996年/フランス 監督/ジャック・ドワイヨン

「フランスの子供たちってまったく」
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事故で亡くなってしまった母親を、ひとり待ち続ける少女ポネット。そんな彼女を見た周囲の大人達は、彼女に死の意味を教えるが、ポネットは逆に自分の世界に閉じこもってしまい…。

主演はヴィクトワール・ティヴィソル。たった4歳で、この憂いの表情。ヴェネチア映画祭最優秀主演女優賞も納得です。母の死を乗り越えられない哀しさ、そして庇護してくれるものを失ったことによる不安を見事に表現しています。やたらとセリフ回しのうまい子役は鼻について嫌いですけども、この子は「目」で演技してる。しかも、すごくナチュラルで驚きです。

さて、母が亡くなったことを理解させようと周りの大人たちはポネットにいろいろと話をする。その根っこにあるのは、キリスト教的死生観。フランス映画ということもあり、その諭し方にはことごとくキリスト教の教えがベースにある。「死」を語る時、こんなにも人は宗教をよりどころにするものなんだろうか。じゃあ、信仰の薄い人はどうなるんだろうって、ちょっと考えてしまった。

私ならお星様になったとか言うんだろうか。それとも、仏教の教えを持ち出して輪廻の話でもする?ただ、4歳の女の子に周りの大人は、非常にまじめに向き合ってる。そういうところは、えらいなあと感心してしまう。そういうこと、子供だと思って適当に流しちゃう大人ってたくさんいるもの。「神様」のことを子供たちも日常会話のように話していて、日本との文化的差異を大いに感じます。

それから、沈んでるポネットを慰めようと周りの男の子が、キスしたりするんだけども。んまあ~、これが実に堂に入ってる。4歳でこれかよ!とほとほと感心致しました。抱きしめたり、チューしたりしまくりで。これが日本の保育園なら、親怒鳴り込みだね(笑)。これまた、日本との文化的差異を大いに感じたのでございます。

お母さんに会いたい一心のポネットちゃんに最後に奇跡が訪れる。このラストも良かったです。切なくて切なくて、魂までどっかにいっちゃいそうな彼女がどうしたら元に戻れるんだろうって考えたら、これしかないですもん。うまくまとめすぎ、なんて意見もあるみたいだけど、そうかな。私は非常に納得でしたよ。

ヴィクトワール・ティヴィソルちゃん、いったいこの先どんな女優になるのやらと思っていたら、「ショコラ」で発見。親の都合で旅を続けなければならない悲しさを好演していました。やはり、この子は元が泣き顔だからか、切ない表情がいいんですねえ。


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by galarina | 2006-09-20 00:40 | 映画(は行)

サマードレス

1996年/フランス 監督/フランソワ・オゾン

「軽やかなゲイの目覚め」
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たった15分の短編映画だけども、非常に印象的な作品。「海を見る」みたいにエグいシーンはなく、えらく軽やかな仕上がりですが、「おいおい、なんじゃこれ」とそのキッチュな映像センスにツッコミどころは満載。

のっけから若い男の子が「BANG BANG」という曲に合わせて踊るんです。えんえんと、しかもカメラ目線で。これが、なんか奇妙で面白いんですよ。で、それが「焼け石に水」では4人で一列に並んで踊るってシーンに引き継がれるんですが、そもそも劇中、歌うってのはですね、主人公の気持ちとかを歌にするわけですよね。ただ、これは全く何の脈絡もない状態で歌に突入するんです。それが、ミョーにむずがゆいんだけど、楽しい。

主人公のミックはバカンスのために友人と共に別荘に来ている。ふたりはゲイのカップル。でも、友人はなぜか機嫌が悪いので、ミックは一人で海にいって真っ裸で泳ぎ、そのまま昼寝してしまう。すると一人の女がミックを誘ってそのままセックス。このくだりがね~、実にあっけらかんとしてるんだよ~。はいはい、やりましょね~って感じで。ミックにとっては、女の子とするのは初体験なワケ。

で、浜辺に戻ると洋服が盗まれていて、結局女の子のワンピースを借りて帰ることになる。最初は恥ずかしいんだけど、自転車をこいでる内になんだ気分が高揚してくる。で、別荘に戻ってゲイの彼と晴れ晴れと(またまた)…。

世の中、性の目覚めを描いた映画って結構あるでしょ。古くは「青い体験」とか。でもね、ゲイとして性に目覚めるっていうテーマで、こんなにウキウキした軽やかな描き方って、あんまりないと思うんだよね。要は「僕はする方よりされる方が好きだったんだ!」ってことなんだけど(んまあ~お下劣)、ここまであっけらかんと描かれると、「そうか、スッキリわかって良かったな!」なんて、ぽんぽんと肩を叩きたくなっちまうよ(笑)。ほんと、お下品でキッチュで愉快な作品です。


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by galarina | 2006-09-13 23:48 | 映画(さ行)

海を見る

1996年/フランス 監督/フランソワ・オゾン

「ぼんやりしてると毒盛られるよ」
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私がオゾンを見た順番は「焼け石に水」→「まぼろし」→「海を見る」。

「焼け石に水」で、感覚的にこの監督のセンスって好きかもと思って、
「まぼろし」を公開時に観て、へえ~こういう深い作風も撮れるんだね~と感心して、
じゃあ、昔の作品も見るぞ~と思い、
「海を見る」で、ぶっ倒れた。

その後昔の作品は一通り見て、新作が出る度に見ているわけだけども衝撃度はこの作品がNO.1。

夫が仕事で出張中で赤ん坊と二人で過ごす若い主婦。そこに、庭にテントを貼らせて欲しいという若いバックパッカーの女がやってくる。夫の不在で人恋しくなった主婦は、やがてその若い女と親しくなっていくが、やがてその女はとんでもない行動に出始める…。

この家があるのは、海辺のやたらと自然が美しい場所。そこに真っ赤なテントでしょ。コントラストのキレイな映像。と、思ってみていたら、あまりのドッキリショットに何度パンチを喰らったことか。リビングのテーブルの角で自慰にふける主婦のシーンにびくっとして、極めつけはテント女がわざと残していく便器の中の汚物。やられました。まず、こんなものを堂々とカメラで撮っていいの?人様に見せてもいいの?この映画は短編なので、よけいに印象が強烈に残るんです。

構造としては、寂しい心に付け込む悪魔の所行ということなんだけども、この主婦がね、あまりにも無防備なんですよ。見ているこっちはハラハラしっぱなしで、「ダメだよ、そんな奴家に入れちゃ~」って叫んでました。

このテント女の存在は、何かのメタファーであるのは間違いない。で、それが何のメタファーなのかは、きっと観る人それぞれによって違うんだろうな。テント女は悪魔の使いなのか、それとも人間なら誰しも持つ心の暗闇といった普遍的なものを指すのか。衝撃のラストと共に「コイツは誰なんだ」という問いが頭の中をぐるぐる回る。

毒のある映画が好き、なんて気取ったこと言ってる奴に、ホントに毒盛りやがったなって感じの作品。ただね、映画って観客がいてこそ成り立つものでしょ。観客を徹底的に喜ばせるための映画作りもある一方、こんな映画撮っちゃうなんて、何とフランソワ・オゾンという男は肝が据わっているんだろう、と違った意味でほんとに感心した。この毒があまりにも強烈だったので、最近は濃度が薄いなあ、と思ったりもしてる。

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by galarina | 2006-09-12 21:59 | 映画(あ行)

ふたりの5つの分かれ路

2004年/フランス 監督/フランソワ・オゾン

「いじわるなオゾン」
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離婚調停を行う夫婦、マリオンとジル。そこから時間軸をさかのぼり、「別れ」「或るパーティの夜」「出産」「結婚」「出会い」と夫婦の5つの分岐点を描くストーリー。

いじわるだなあと言うのは、まず「別れ」がありきってこと。最初にこのふたりは別れるんですよ、と宣言しておいて、ラストに初々しく美しい出会いの場面を持ってくるんだから、何とまあ、オゾンって奴は皮肉屋さんなの。しかもね、それぞれの5つのシーンには、男と女の裏切り、嫉妬、猜疑心ってやつがちらほら顔を覗かせる。

ただね、裏切りって言っても「何かわかるな~」って感じのちょっとした裏切りで。でも結局その裏切りが随所に出てくると結局「男と女なんて信用できない」という結論に達するでしょ。そのへん、やっぱりゲイであるオゾン一流の皮肉なのかな、という気がする。

例えば、結婚式の夜、夫は酔っぱらって寝てしまったため、散歩に出かけた妻はゆきずりの男と関係してしまう。出産のシーンでは、自分が父親になったことに対応できなくて夫は妻の傍にいることができない。それらの裏切り行為は、「結婚という形式が拘束するもの」や「家族を作らねばならない」という常識から来る不安が原因で生ずる。結婚という枠の中での男と女の関係ってのは、こんなにもつまんないものですよ、と説得させられたような気分だ(笑)。

5つのそれぞれのエピソードは、それぞれが短編映画のような完成度の高さで、映像もとても美しい。全てにおいてセックスがポイントになっているのは、いつものオゾン流。まあ、どーっつことないちゃあ、どーっつことない物語なんだけど、ここまで見せられるのは、さすがオゾンといった感じ。裏になったり、表になったり、不安定な人間の心理描写を巧みに表現している。だから、どーっつことないんだけど、引き込まれるんだよね。

邦題は「分かれ路」となってるけど、原題は「5×2」。邦題で感じる、あの時こうしていればというニュアンスは映画にはない。あくまでも5つの場面。遡るに従い、妻も夫も生き生きとした表情になる。冒頭、やり直そうとせまるジルを尻目にバタンとドアを閉じる妻のマリオンの冷たい表情と、ラストシーン夕焼けの浜辺でジルを海に誘うマリオンの晴れやかな笑顔は、まるで同じ人とは思えない。結婚って、そんなに人をやつれさすもんですかねえ、オゾンさん。


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by galarina | 2006-09-08 18:25 | 映画(は行)

まぼろし

2001年/フランス 監督/フランソワ・オゾン

「あなたには重みがない」
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25年連れ添った夫が浜辺で突然姿を消した。事故なのか、自殺なのか、それとも失踪なのか。妻は夫の不在が受け入れられずに、彼のまぼろしを見るようになる…。

現在活躍中のフランス人監督で誰が一番好きかと聞かれれば、私は真っ先にフランソワ・オゾンと答える。(もはやすっかり人気者になってしまったが)それにしても、彼との最初の出会いが「焼け石に水」だったので、この作品の作風がそれとはずいぶん異なることに驚いた。弱冠37歳という若さで、このような深い中年女の心理模様を描いたこと、そして稀代の名女優シャーロット・ランプリングを再び表舞台に立たせたことということが、彼の映画監督としての才能を大いに物語っている。

何と言っても、シャーロット・ランプリングの美しさを存分に引き出したところがすばらしい。リリアナ・カヴァーニの名作「愛の嵐」は私も大好きな作品で、裸にナチの帽子とサスペンダーというあの出で立ちは、女性である私から見ても忘れられない美しさだった。ところが、その後のランプリングって、あんまり作品に恵まれていなかったように思う。彼女の妖しげな美しさを「利用して」そのような雰囲気だけお借りします、みたいな作品が多かった。まあ、ポール・ニューマンと共演した「評決は」まだ良かったかな。

で、まぼろしに戻って、この作品ではシャーロット・ランプリングの美しさにほんと惚れ惚れする。もちろん、若い女性の持つ美しさとは全然違うんだけれども、妖しくて、哀しくて、凛として。ラブシーンでもきれいな乳房を堂々と出してます。そこには、50代の女性に真っ向から対峙しているオゾンの真摯な姿勢とシャーロットへの賛美が感じられる。オゾンのこの視線はその後の作品「スイミングプール」でも堪能できる。

夫を失った喪失感に耐えきれず、部屋で夫を見るようになる彼女は精神的におかしいのだろうか。私は全編通して、これは喪失を埋めるための必要不可欠な通過儀礼であり、非常に自然な心の流れだと思う。オゾンっぽいなあ、と思うのは結局彼女がそれを乗り切れたのかどうかわからないラストシーンである。

夫らしき死体が上がったと警察から連絡が入り、確認に出向くマリー。検察医から腐乱が激しいので見るのは止めた方が良いと言われるにも関わらず、どうしても遺体確認がしたいと安置室へ行く。このくだりで、マリーはようやく夫の死を受け入れる決心が付き、そのふんぎりを付けるためにも死体を自分の目で確認しようとしたのだと思った。ところが、遺留品の時計を見せられ、「これは夫のではない。あの死体は夫ではない」とひるがえすマリー。浜辺で見た男は、またもやマリーが作り出したまぼろしなのだろうか。それとも、浜辺でひとり嗚咽した後、彼女は全てを受け入れることができたのだろうか。大いに余韻を残す美しいラストシーンだ。

私がオゾンを好きなところは、西川美和監督のテイストとかなり似ているのだが、人の感情にチクリと針を刺すそのやり方にある。人間の持つイヤな部分を非常にシニカルでドキッとさせる方法で見せる。何でこういうセリフが書けるの?とつくづく思う。この作品では夫の死後、関係を持った男に「あなたは重みがない」と言い放つシーン。(マリーの夫は大柄で恰幅のいい男なのだ)そして、夫の母に「あなたに飽きたから息子はどこかに行ってしまったのよ」とマリーが言われるシーン。こういった人間の心の深いところをえぐるようなセリフやシーンを見せつけられると、私はすっかりその監督のファンになってしまうのだ。


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by galarina | 2006-09-07 23:25 | 映画(ま行)

バーバレラ

1967年/仏・伊・米 監督/ロジェ・ヴァディム
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全編みなぎる、ゆるゆるモード。冒頭のジェーン・フォンダが宇宙服を脱ぎ捨てるシーンがあまりにもカッコ良すぎて、後半観てるのつらかった。でも、このストリップシーンだけでも観る価値あると思う。無重力でふわふわ浮かんでるジェーン・フォンダが、いちま~い、にま~いと宇宙服を捨てていくんだけど、まあ美しいこと。そのナイスバディに女のアタシもうっとりしちまったよ。
ここ、何回も巻き戻して観た。

まあ、その後はおバカシーンの連続で、セックス拷問マシーンやら、人形責めやらB級通り越してもはやC級…。しかし、こんな映画を撮ったロジェ・ヴァディムはスゴイ。しかも、自分のスィート・ハートを主演にして、こんなの撮っちまう懐の深さに脱帽。

未来人間は、肉体的なセックスをしないで、薬を飲んで手と手を合わせる。そうすると、エクスタシーがやってきて、髪の毛がぶるんぶるんとふるえだして、しまいにゃ髪の毛爆発状態って、まじドリフコント?的シーンの連発。しかも、シーンつながっていようが、何だろうが、ジェーン・フォンダの衣装がコロコロ変わる。いいの、いいの、かわいい洋服いっぱい着せちゃうのって、まるでバービー人形遊び。でも、またこの衣装がキッチュでかわいいの。

それにしてもロジェ・ヴァディムが付き合った女優って、ブリジット・バルドー、カトリーヌ・ドヌーブ、ジェーン・フォンダ、って何それ?一体どんな男だったのか、そっちにも興味あるなあ。

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by galarina | 2006-07-23 18:05 | 映画(は行)

奇人たちの晩餐会

1999年/フランス 監督/フランシス・ヴェベール
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これぞフレンチコメディの王道。あー、おもしろかった。で気持ちよく終われる。まずもって、エリートたちがバカな奴を呼んで、そいつを種にメシを食うってのが、すごい悪趣味でしょ。こんな設定を考え付くなんて、さすがフランス人。もちろん、招待されたバカな奴はなぜ自分が呼ばれたのか知らない。そして、いよいよ真打ち「ピニョン」の登場。ピニョンって、名前がもうバカっぽい。ピニョンを演ずるのはフランスの有名な喜劇役者ジャック・ヴィユレ。この人のために脚本を書いたらしく、当たり前だがはまり役。

最初の展開からして、「バカを笑う奴が、いつのまにか立場が逆転して…」というストーリーは誰でも思いつくもの。そういうこちらの予想を見事に叶えつつも、しっかり笑わせてくれるのはさすが。ドカンドカンと大笑いではなく、クスクス笑い。

映画の前半、観ている我々は、ピエールの視点でピニョンを見ている。つまり我々もピニョンのことを「なんてバカなヤツだ」と思って観ているわけだ。ところがどっこい、後半になると我々の視点はピエールからピニョンへと変わっていく。「ピエールってなんていけすかない奴なんだろう」、と腹立たしくさえなってくる。この視点の移動が非常にスムーズ。

また、ピニョンを演ずるジャック・ヴィユレが非常に巧い。おバカなピニョンがふと発言する人生の真実、そして彼のもつ純粋な人間性を観ているうちに、「バカと笑う奴こそ、本当のバカなんだ」と気づいてくる。人間に優劣をつけることの愚かさや、他人を笑いものにする人間の傲慢さに気づく。(ま、それでもピニョンは徹底的におバカに描かれているのだが)。

でもね、決して説教くさくないんだな。あくまでもコメディだから。80分なので、さらっと見られるんだけど、見終わった後きちんと余韻が残る。中島らもちゃんはよく言ってましたよ。小説書くのは長編より、短編の方が難しいって。しかも「笑い」が一番難しいって。だから短い時間で、笑わせて、考えさせてくれる映画ってのは、とても作るのが難しいのかも知れないなあ。

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by galarina | 2006-07-20 17:27 | 映画(か行)

アメリ

2001年/フランス 監督/ジャン・ピエール・ジュネ 

「キテレツとオシャレが合体」
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日本でも大ヒットしたけど、この映画を「オシャレ」な映画として紹介するのは何か違う。だって、この映画はたいへん奇妙な人々とエピソードにあふれているから。主人公がカフェで働いていて、ちょっとひねりの効いたラブストーリー展開を「オシャレ」だと言うのならば、それは映画会社の宣伝文句に踊らされているだけなので、実に悲しい。

きっと、こういう作品をどう褒めればいいのか、フィットする言葉が見つからなかったんだと思う。ただ「オシャレ」という、言い方でまとめあげてしまうには、あまりにも毒が多い。これは、どっちかというと「キモカワイイ」が合うんじゃないの。

大体アメリが好きになる男は、駅にあるスピード写真のBOXで失敗して細かくちぎられた写真をゴミ箱から集めてはパズルのように元に戻して写真集にストックしている、という趣味の持ち主。そんなヤツ、好きになるか、フツー…。まあ、変人やね。
アメリがしかけるいたずらもいちいちひねりが効いていて、相当笑わせてくれる。また、カフェの客やアパートの住人など、アメリを取り巻く人々はもちろん、ほんのちょっとしか出てこない登場人物にもしっかりとユニークなエピソードが与えられている。しかも、それが「だから、どうした!」的くだらなさ満載(笑)。

全編に渡るこの「ひねり」が、ちょっとどぎつくて、少々変質的。がそれも、これも、みんなの幸せのため、という大前提があるから許される。もちろん、それはオドレイ・トトゥ演じるアメリが実にキュートな女性であるからというところも大きい。ホントにかわいいもんね、あんなヘアスタイル似合う人、なかなかいないよ。よく考えるとすごく変なんだけど、その変さ加減がどうでもよくなってくるほど、観ていて実にハッピーな気分になる。変質的なのに、幸せ気分という、この絶妙の融合がたまらない快感を呼び寄せてくれる映画。

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by galarina | 2006-07-11 23:30 | 映画(あ行)