「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

カンフーパンダ

2008年/アメリカ 監督/マーク・オズボーン
<梅田ピカデリーにて観賞>

「しっかりカンフーの醍醐味が詰まっている」
c0076382_17275018.jpg


アニメと思って侮っていたら、大間違い。予想外のツボでした。

ちょっと懐かしい水墨画タッチの2Dアニメがオープニング。 これね、小さい頃テレビで見ていたアニメの「孫悟空」(だったと思うのだが)を思い出して、 すごくノスタルジックなムード。 そして、アクションシーンが、非常に工夫されていて、バリエーション豊か。 よくこれだけ考えられるなあ~と感心しまくり。 やっぱり、アクション映画をたくさん撮ってるハリウッドならではって感じです。 動物同士の戦いですから、何でもあり。 これがね、実写のワイヤーアクションよりもすごくすんなりと入り込める。 ワイヤーはやっぱり嘘くさいですけど、アニメですからどれだけ飛ぼうが、 弾けようが全然OK。 悪党タイ・ランの脱獄シーン、ファイブとの対決シーン、そしてポーとタイ・ランのクライマックスと、 ダイナミックなアクションシーンが本当に見ていて楽しい。

一番いいな~と思ったのは、がははと声をあげて笑えるシーンがたくさんあること。 私も息子も、何度笑ったことか。 太ったパンダがタイ・ランのパンチを受けて、顔がぼにょぼにょ~んと揺れたり、 でっぱったお腹で相手をやっつけたり。チャウ・シンチーの「ありえねー」な感じに似ています。 修行中にぶたまん一個をもぎ取ろうと、 師匠とお箸でチャンバラみたく戦うシーンもユーモアがいっぱい。 主題歌「カンフー・ファイティング」もB級っぽいこのチープな感じがすごく合ってるんです。

子供のように愛し、育てたホワイト・チーターが悪の化身となってしまい、笑うことを忘れた師匠が ダメパンダとの出会いによって、暖かい気持ちを取り戻すという物語もとても良いですね。

ダメ男がなぜか戦士に選ばれてしまうということも、師匠の元で修業することも、 懐かしいオープニングも、カンフーソングがエンドロールに流れるところまでも、 全てが「ドラゴン・キングダム」にソックリ! 観賞前は、そのことが気がかりだったのですけど、別にかぶっちゃって気になる、なんてことは全くなかったですね。ユーモアと言う点では断然こちらに軍配が上がります。帰路、息子はDVD買う!と息巻いておりました。
[PR]
# by galarina | 2008-08-25 17:20 | 映画(か行)

どろろ

2007年/日本 監督/塩田明彦

「目指せ!日本のクリストファー・ノーラン」

c0076382_1718527.jpg


「どろろ2」「どろろ3」まで決まっているんですね。何とも壮大な企画です。不気味な予感が漂う冒頭の30分くらいは、とてもいい感じです。やはり、興醒めしてしまうのは、土屋アンナ扮する蛾の妖怪の出来映えのひどさ。「PROMISE」の悪夢再びで頭を抱えました。エンドロールを見ていましたら、複数のVFX担当デザイン事務所とスタッフが出てきます。これは、「1クリーチャー=1デザイン事務所」の分業性ということでしょうか。やはり、エンタメ大作は総合的なタクトを振る力量がモノを言います。いっそのこと、全体のVFXを統括する腕のいい監督を別に置いた方が良いのかも知れません。「ピンポン」「ICHI」を撮った曽利監督あたりがやってくれないものかしら。

そして、戦国時代を思わせる日本が舞台であるならば、やはり「殺陣」シーンのクオリティも、もっともっとあげないといけません。ワイヤーよりもむしろ、チャンバラとしての醍醐味。ここを追求するべきでしょう。ハリウッド大作がアクション監督に力を発揮してもらっているように、これまた担当監督に頑張ってもらわねばなりません。だってね、昨日何気に見ていた「パチンコ・暴れん坊将軍」の15秒CMの方が遙かに殺陣がカッコイイんですよ。これじゃあ、いけません。

そして、音楽。「DEEP FOREST」を思わせるループ系ハウスや、エジプシャンリズムに三味線のアレンジを加えたものなど、無国籍なビートが非常にいい感じです。なのに、なぜか次の対決シーンはフラメンコギターばりばりのラテンサウンド。なんなんだ、この脈絡のなさは。「ダークナイト」や「ワールド・エンド」を手がけるハンス・ジマーばりに音楽だけでも世界観が作られたらなあ…。というわけで、大作ならではの分業制をうまくまとめきれなかった、これに尽きるのではないでしょうか。

しかし、作品全体に流れるムードは決して悪くありません。現代の娯楽大作の潮流ど真ん中である「親殺し」「巡る因果」「血の継承」と言った暗いテーマは、気味の悪い絵作りを得意とする塩田監督にぴったりの素材だと思います。水槽に浮かぶ包帯でぐるぐる巻きにされた赤ん坊など、冒頭の赤ん坊の再生シーンは塩田監督らしさを発揮しています。そして、殺伐とした荒野、セピアトーンの映像。妖怪が出てこないシーンは、十分に世界観を作っている。駄目なところがはっきりしているわけですから、次回はこれを修正すればいい。バットマンシリーズで自分の個性を存分に発揮している、クリストファー・ノーランを目指せばいい。少女の魅力を引き出すのが巧い塩田監督。今後のポイントは、柴咲コウをどう料理するかでしょう。私は次作に期待します。
[PR]
# by galarina | 2008-08-24 17:16 | 映画(た行)

この胸いっぱいの愛を

2005年/日本 監督/塩田明彦

「がんじがらめなんでしょう」

c0076382_1782967.jpg


「黄泉がえり」がヒットしたことによって生じた「TBS絡み」「タイムスリップ絡み」「柴咲コウ絡み(主題歌ね)」…。いくつもの「○○絡み」に見舞われて、監督がホントはこうじゃないんだよなあ、と言うつぶやきさえ聞こえてきそうな作品です。

それにしても、塩田監督はえらくTBSに気に入られたものです。フジテレビが続々と映画部門で成功したことに対抗意識を燃やして囲い込みをしているんでしょう。このTBSというテレビ局は迷惑千万な「囲い込み」を実によくやります。顕著なのはドラマに出演する俳優陣で、常盤貴子と織田裕二は一時期TBSのドラマにしか出ていませんでした。この作品がどれほどヒットしたかは知りませんが、続けて「どろろ」の製作に乗り出す。これまた、塩田監督、柴咲コウは連投です。全然ジャンルは違いますが、亀田兄弟だって同じ。金を生む者は徹底的に独占して、広告塔代わりに飽きられるまでとことん消費するのがTBSのやり方。そんな方法で、どこまで「作り手の思い」が作品に反映されるのか、甚だ疑問ですね。まあ、フジのSMAPだって同じ事ですけど。

さて、作品に話を戻して。塩田監督の描く女性は、いつもぶっきらぼうです。前作「黄泉がえり」でも、可憐なイメージの竹内結子がずいぶんぶっきらぼうな言葉遣いをさせられていました。この、ぶっきらぼうな女性が、ふとしたことで見せる弱さ、可憐さが塩田作品の魅力。そういう点においては、本作のミムラも塩田作品らしい佇まいを見せています。ただ後半、重い病と言うベタな展開を迎えて、この気の強い和美ねーちゃんの強情さこそクローズアップすれ、女性としての魅力があまり伸びてこない。それが、いわゆる感動作としての盛り上がりを生みません。

やっぱり、感傷的な演出が少ないからでしょうね。最も印象深かったのは、入院中の和美にバイオリンの音色を聞かせてあげるシーン。ベタな演出ならば、大粒の涙を流す顔をアップで捉えて、嗚咽。なんてことになるんでしょうが、違います。和美は病室の角にうずくまり、こぶしで壁をどすっと叩きます。このカットは夕暮れ時の病室で、しかも和美はこけしみたいなロングおかっぱなもんで、ちょっと気味悪いんですよね。また、終盤和美のために用意したコンサートシーンでも、真意を知った和美はこの期に及んでヒロを睨み付けています。塩田監督は、何とかメルヘンテイストな仕上がりに抵抗しようとしている。そんな風に私は感じました。

「黄泉がえり」の場合は、主題歌の絡みもあり柴咲コウのコンサートと言うとびきりのクライマックスが用意されていた。しかし、本作の蛇足のエンディングは何ですか。あれは、ひどい。原作にどれくらい忠実なのか、未読なのでわかりませんが、二人に絞らず、もっと群像劇として仕上げれば良かった。クドカンのエピソードは、すごくいい。ヒロ以外の人物も、それぞれのやり残したことがクロスするようなクライマックスができれば良かったのになあ。残念です。この作品で最も得をしたのは、結婚相手を見つけたミムラでしょう。しかし、あんな一瞬の共演でなぜ結婚まで行き着いたのか、これがいちばんの不思議です。
[PR]
# by galarina | 2008-08-23 17:06 | 映画(か行)

ダークナイト

2008年/アメリカ 監督/クリストファー・ノーラン
<TOHOシネマズ梅田にて観賞>

「何かもが凄すぎて絶句」

c0076382_16184448.jpg


(エンディングについて触れています)

既に多くの方が傑作と評し、アメコミ映画の最高峰と絶賛し、ジョーカーの提示する「悪」について、様々な方が様々な角度で語られているので、既にもう書くことはないんじゃないか。そんな風に思い、観賞してからずいぶん経つのに何も書けずにいました。圧倒されたとか、考えさせられたとか、実に平凡な言い回ししか浮かばず、どうすればこの世界観が伝えられるのかと筆も進みませんでした。

各俳優陣がすばらしいのはもちろんですが、個人的に興味深かったのは、物語の着地点です。抗うことのできない絶対悪に対してどう立ち向かっていくのか、というのは、911以降ハリウッド映画の共通テーマのように繰り返し語られてきました。ヒーローはいない。復讐してはならない。あまりにも同じテーマが多く、またどの作品も、結局抱える問題に明確な答を出せないジレンマがそのまま表現されてしまった、そんなもどかしさを感じずにはおれません。ところが、「ダークナイト」では、しっかりと結論が出されます。しかも、アメリカ映画としては、驚くべき結論ではないでしょうか。闇の世界に生きる。サクリファイス、自己犠牲と言う精神。ゴッサム・シティが世界、バットマンがアメリカ、ジョーカーがテロリストと考えた場合、バットマンが選んだこの道をアメリカ人は一体どう受け止めただろうかと考えずにはいられません。

非業の死を遂げたヒース・レジャー。ジョーカーを演じたことが、彼の死に何らかの影響を及ぼした、そう考えても全くおかしくはないほど、狂気が宿っていました。舌なめずりする仕草や独特のアクセントを加えた喋り方。彼がいかに自ら創意工夫して、己の中から絞り出すようにこの役を作り上げたのかが、実に良くわかります。病院を爆破するシーンで、スイッチをまるでおもちゃのように扱う。あのコミカルさが却って生々しく、背筋が凍りました。そして、主演のクリスチャン・ベール。私にはヒースの引き立て役とは思えなかった。善が悪を呼び、悪が善を呼ぶ。そんな、世界観が構築できたのも、彼いればこそだったのではないでしょうか。そして、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマン。前回に引き続き、脇役のすばらしさは目を見張ります。こんなに脇が光っている作品って、ちょっと思い出せないですね。

善から一転して悪へと転化する「トゥー・フェイス」。その成り立ちは原作とは違うようですが、彼の存在が「ジョーカー(悪)VSバットマン(善)」という単純な対立構造からさらに一歩深い世界を作り出しているのは、言うまでもありません。アーロン・エッカート扮するデントが、自らを犠牲にして高らかに正義の使者ごとく立ち上がったにも関わらず、愛する者の死によって「社会のため」に生きることよりも、「個人の私怨」に生きることを選ぶ。このデントの生き様にもまた様々なメタファーが隠されています。

とにかく善悪の概念が揺れ動き、混沌とする様を描き出す脚本が秀逸。登場人物の配置の仕方、バランスの取り具合、何かもパーフェクトではないでしょうか。バットモービルなどのハイテク装備や基地内の様子は、近未来的ではありますが、色彩も少なく、実に無機質な作りで、何と「謙虚」だろうと思わずにはいられません。一方、爆破シーンやカーチェイスの場面は、徹底的に迫力を追求し、とめどない破壊をイメージさせます。また、ハンス・ジマーの音楽は、同じく担当した「ワールド・エンド」のようなわかりやすい主旋律を持ったものではなく、どちらかと言うと重低音のBGMに徹しているかのようで、これが作品のイメージとどんぴしゃり合っています。全てを統括した、監督クリストファー・ノーランの才能にただただ驚くばかりです。総合芸術の極みと呼ぶべき作品ではないでしょうか。
[PR]
# by galarina | 2008-08-23 13:38 | 映画(た行)
2008年/アメリカ 監督/マイケル・パトリック・キング
<TOHOシネマズ梅田先行上映にて観賞>

c0076382_051094.jpg


(完全にネタバレですので、未見の方はご注意ください)

ドラマの映画化って好きになれないジャンルですけど、これは本当に楽しかったです。シーズン6まで続いたドラマは、最初はシングルウーマンの奔放な生き様(sexシーンも含めて)がメインでしたが、 後半は女同士の友情にシフトしていきます。 映画版でも、この後半部をきちんと受け継ぎ、この4人の結びつきの強さ、 長年の親友だからこそ分かり合える感情がしっかりとクローズアップされていてとても良かったです。

さて、このドラマ。4人もメンバーがいると、誰に感情移入するかって、人それぞれなんですよね。私は当初ミランダ派で、終盤はサマンサ派でした。ところが、この映画版。私の気を引いたのは、意外や意外、シャーロットでした。私はドラマ版の彼女が本当に苦手でね~。自分中心主義だし、空回りして周りを巻き込む人で、最も私の嫌いなタイプでした。しかし、シーズン6でハリーと結婚してから、天性の人の良さが光り始めます。そして映画版では、まさにその優しさや素直さがキャリーを救うんですね。

キャリーがビッグに花束を投げつけた後、続いてシャーロットが「ひどいヤツ!」って罵るシーンにはほろりとさせられましたし、再びビッグとキャリーがよりを戻すのも偶然シャーロットが居合わせたことによるものだし。いちいち「きゃ~!」と奇声をあげるシーンも何だか微笑ましくて、今回の映画版のキーパーソンだったように思います。

このドラマのもう一つの醍醐味はファッションですが、 キャリーが有名ブランドのウエディングドレスを次々と試着するシーンはうっとりしてしまいました。 (ただ、これはプロデューサーも兼ねるサラ・ジェシカ・パーカーの職権乱用かな?なんて感じてしまったんですけどね。 まあ、つまり自分がいろいろ着てみたかったんではないか、と) また、引っ越しのためクローゼットの洋服を処分しようと自宅でファッションショーを繰り広げるシーンも楽しい。 他の3人が「持って行く」「捨てる」のプラカードをあげるところは、このドラマらしくてとても良かった。 ドラマ版オープニングのチュチュが出てくるあたりは、ドラマファンへのサービスですね。

式をすっぽかされたシーンは、泣けましたね。あれは、完璧キャリーの気持ちになってました。花束で殴りかかりたい、その気持ちよくわかるぅ~。

さて、スティーブは相変わらずGOOD GUYでしたが、ちょっと老けてましたね。ビックリ。一度限りの浮気ぐらい…という展開で、むしろ認知症の義母の話で二転三転するのかと思ったのですが、それはありませんでした。そして、それ以上に残念だったのは、サマンサの結末。キャリーが結婚すると、4人中3人がカップルになってしまうので、脚本上ひとりはシングルでいてもらわないとってことなんでしょうか。乳ガンの時期を支え続けてきたスミスくんと別れるなんて!シンジラレナ~イ!ふたりのエピソードに泣かされっぱなしだっただけで、本当に残念。しかも、スミスくんの出番が少ないのも悲しい…。でも、ひとりの男に縛られない、という選択肢を選んだサマンサ姐さんは、本当に男前だ!

女体盛りだの、お腹を壊しただの、馬鹿馬鹿しいシーンもSATCならでは。SATCファンのお友だちとギャハハと笑ったり、うるうるしたり。実に楽しい2時間を過ごしました。
[PR]
# by galarina | 2008-08-22 23:54 | 映画(さ行)
「友情あればこそ」

c0076382_2311364.jpg


こんなに長いアメリカのドラマを見たのは初めてでしたので、「ついに終わった…」と感慨もひとしお。特にシーズン6に入ってから、ますます面白くなり、4人それぞれが新たな局面を迎えつつ、しっかりと深い絆を描き出しているのが、とても良かったです。

ビッグがパリに旅立てたのは、シャーロットが留守電を聞いたからであり、ミランダが背中を押したからこそ。そう考えると、みんなの友情がキャリーに幸福をもたらしたわけで、実にSATCらしいエンディングで大満足でした。特に3人がランチしているところにビッグがやってくるシーンはお気に入り。ビッグの告白を聞き、少しうつむき加減に何かを考え込んだミランダが、ぱっと顔をあげて「キャリーを連れ戻して!」と言うところは、何度も巻き戻して観てしまいました。

また、会場の観客が次々とかつらを外すサマンサのスピーチシーンが泣ける。キャリーのハッピーエンドよりも、こっちの方が感動的だったな。ちゃんと会場に来てて、誇らしげに拍手をするスミスくんが、素敵。そして、「春を待ってる」というカードと花の贈り物。何なんでしょうか、この包容力は。まさにサマンサが育て上げた男と言えましょう。そして、養子縁組が決まり喜ぶシャーロットとハリー、体調の思わしくない義母をお風呂に入れてあげるミランダ。いやはや、あちこちに「愛」があふれた最終巻となりました。

キャリー以外の面々がシーズン6で直面する出来事は深刻なものばかりでした。不妊に悩むシャーロットは、流産したり、養子縁組が決まらず悩みます。また、ミランダは長年親しんだ街を離れ、義母が認知症に。そして、サマンサは乳ガン治療による副作用に苦しみます。あのおちゃらけたシーズン1から、このような展開を誰が想像したことでしょう?それでも、4人はできるだけ時間を作ってテーブルを囲み、グチをぶちまけ、励まし合い、ジョークを飛ばして笑い続けてきた。このランチの時間が、どれほど4人にとってかけがえのないものだったか。アレクサンドルとのデートでキャリーが一度ランチタイムをすっぽかしたことがあります。あの時ミランダがキレまくってましたね。「たかがランチに来なかっただけ」じゃないんです。あの時間を失えば、友情も、思いやりも、絆も何もかもがなくなってしまう。だからこそ最後の4人が集まるシーンは、パリから帰ってきたキャリーをランチタイムに迎えるシーンなんでしょう。40代になっても、50代になっても、こんな友情が築けたら本当に素敵。身の回りの友を見渡し、彼女たちとの絆を大切にしようと、自ら言い聞かせる。そんなドラマとなりました
[PR]
# by galarina | 2008-08-21 23:11 | TVドラマ
「それぞれの暮らし」

c0076382_15204990.jpg



乳ガンの化学療法で髪の毛が抜け始めるサマンサ。くよくよと悩むくらいなら、いっそのこと丸刈りにした方がマシとバリカンで刈り始める。そういう結論に至るサマンサのオトコマエなところがいいのだ。そして、そんな彼女を愛おしく見つめるスミス。「もう、あなたは私に関わらない方がいい」と言う彼女の言葉を聞いて、バリカンをひったくり迷わず自分の頭を刈り始めるスミス。はあ、泣けました。SATC全エピソードの中でいちばん、泣けました。100の慰めの言葉を言うより、本能的に彼が取った行動の何と愛にあふれていることか。そして、レッドカーペットに降り立つ二人。はあ、丸刈りのスミスくん、超カッコイイし!前より、素敵になってるし!「サマンサ姐さん、スミスくんを手放しちゃダメだ」と、またテレビに向かって吠える。

そして、ミランダは家族の暮らしのためにブルックリンへお引っ越し。都会の華やぎや便利さを捨てて、家族の暮らしを取る決意をするミランダ。転居前に夜のバーにみんなで集合して「マンハッタン」で乾杯。友だちっていいね~ってしみじみ思わされます。

キャリーは、アレクサンドルとパリに行くかで悩む。ええっと…。あなた、ニューヨークを離れるビッグにさんざん「ニューヨークを捨てるなんてジンジラレナイ!」とか、言ってませんでしたっけ?エイダンの時から綿綿と続く「自分のホンネを男に言えない体質」が未だに直ってないんですよね。一体、どれだけの恋愛を重ねれば変わるのでしょうか。

最終回はまだ先ですけど、結局、このドラマでいちばん変わらなかったのは、キャリーなんですよね。ミランダは仕事一筋から家族思いになったし、シャーロットは自己中心的な性格が直ったし、サマンサはワンナイトラブから卒業したし。キャリーの変わったことって、クローゼットの中身くらいでしょう?でもね。ここんところが、このドラマのツボなのかも知れないですね。出会う度にいろんな男に右往左往するキャリーを、他の3人が何だかんだとフォローしていく。それが、最終話、見事に結実するんですね。シーズン6の脚本はなかなか秀逸です。
[PR]
# by galarina | 2008-08-20 15:26 | TVドラマ
「サマンサの涙」

c0076382_14394427.jpg



昔の男、リチャードとセックスして、後悔のあまり涙を見せるサマンサ。「女だって、楽しむためにセックスをする」が持論の彼女にとって、男を寝たことを後悔したのは、これが初めてじゃないかな。毎回、違う男と寝るような華々しいセックス遍歴を持つオンナをついに泣かせたわけですからね!スミスくん、アンタは大物です。この回から、もう私は完璧にスミス派になっちゃいまして、ビッグも、アレクサンドルもどーでも良くなりました(笑)。ハートがあるから、ハリーっていいヤツって、思ってましたけど、スミスくんは見た目もハートも完璧ですから。「サマンサ姐さん、ついに運命の男をゲットしたんでないですか!?」とひとりテレビに向かって吠える。

さて、ロシア人アーティスト、アレクサンドルとデートを重ねるキャリー。あのさー、何度も言うけどキャリーって、コラムニストのくせにファッション以外のこと知らなすぎじゃないかしら?おしゃれなニューヨーカーなら、アートのことくらい少しは詳しいもんなんじゃないの?正直、ファッション以外に関しては「ダサイ」のよ、キャリーって。この野暮ったさが、見ててホッとするとか言うのでしょうか?私は結構イライラしますけども。

そして、ミランダは街中の小さなガーデンで慎ましく結婚式。黄色やオレンジの木々の落ち葉がすごくきれいで、赤毛のミランダにぴったりなのよ。そして、サマンサの乳ガンが発覚。なるほど、こう来たか…と感慨深いですね。シーズン4あたりから、結婚や出産など、4人それぞれ好きなときに好きなことを何でもできる状況じゃなくなってきた。でも、それでもユーモアを交えつつ、友情を描いてきたわけです。しかし、ガンとなると、話は深刻でしょ。物語は湿っぽくならざるを得ない。このガンという緊急事態から、どれくらいSATCらしさを発揮できるのか。そこが、ラストまでの大きなポイントなのです。第14話のラスト、結婚式を終えたミランダがしんみりとテーブルを囲む3人に「何なの?今すぐ話して!」と詰め寄るシーンは、かなりお気に入り。
[PR]
# by galarina | 2008-08-19 14:39 | TVドラマ
「愛の告白は場所を選ばない 」

c0076382_14371275.jpg

シャーロットに引き続き、恋の山場を向かえるのはミランダ。私はずっとミランダを応援してきたので、この洗濯室での告白シーンは、ちょっと泣けた。たまらず口に出てしまった「愛してる」。ずっと蓋をしてきた気持ちが、思わぬところで開いてしまった、そんな感じがとてもいいの。以前、一度お洒落なレストランをセッティングして告白しようとしたけど、失敗したでしょ。あれとは真逆。ホントの気持ちは、場所を選ばず口からあふれ出てくるんだね。この間、付き合っていた黒人のロバートがすごくイケメンだったので、ちょっともったいないぞ、と思ったりしたんだけど(笑)、地位もルックスもある男を振ったってのがミソ。やっぱり、それでもスティーブが忘れられないってね、うーん、泣ける。

そして、真打ちビック登場。以前タイミングのいい男って言ったけど、今回もバーガーにフラれた後に、タイミング良く現れる。手術をするんだと言う告白に思わず号泣のキャリー。あれこれと世話を焼くキャリーを見ていて、彼女にとってビックってのは、既になくてはならない存在だってのは一目瞭然よね。ただ、その気持ちは例えば自分の肉親が病気になってしまったようなものなのかしら、とも思えるの。いつも自分のそばにいて当然、空気のような、身内のような感覚なのだとしたら、「恋をしたい!」気分が人一倍強いキャリーが果たしてビックとハッピーエンドになるのか?と思ったり。もうそろそろドラマも終盤ですからね、この二人は結局どうなるのかを常に妄想(笑)しながら見てしまう。結局、この回では視聴者の期待は見事にスカされるわけだけど、お楽しみは後にとっときましょうって、ことなのよね。このじらし方が巧い。
[PR]
# by galarina | 2008-08-18 14:35 | TVドラマ
「ラストまで一気です」
c0076382_14341874.jpg


この辺りから最終話まで一気に見ちゃいました。だって、ホントにどんどん面白くなるんだもん。キャリー以外の面々はそれぞれのパートナーとの関係が丹念に描かれていくので、結構考えさせられることも多いの。

晴れてハリーと結婚したシャーロット。散々な結婚式に号泣するけど、「式がひどければひどいほど結婚はうまくいく」と言うキャリーの励ましで気を持ち直す。昔のシャーロットなら、こんな励ましでも絶対立ち直ってなかった気がするなあ。好きな人と一緒になれることの喜びを心から感じられるなら、結婚式がどうなろうと関係ないよね。笑顔で式場に戻ったシャーロットを見て、「アンタも大人になったねえ」と母親の気分のようで感慨深かったです。でね、よく考えてみると、映画版のキャリーは、このシャーロットの結婚式の顛末を全然教訓にしてないのよ!実は、このドラマシリーズで精神的に一番成長できていないのは、主人公キャリーじゃないかと思う。

そして、キャリーの靴騒動。485ドルのマノロ・ブラニク…。育児でてんてこまいの人間からしたら、皮肉のひとつも言いたくなるのもわかるような気がするの。まあ、その物言いがあまりに横柄で腹が立つんだけどさ。でも、このエピソード、既婚女性と独身女性のズレを見事に描いていると思う。「子供のために」という冠が付けば何でも通ると思っている子持ち女性の図々しさは、世界共通だね。(私も子持ちだけど)一方、出産祝いを持って行くのに、そこまでオシャレしなくてもいいじゃんとも思うのよ。これどっちの立場に立っても、何かと突っ込めますね。これぞ、SATCの醍醐味。
[PR]
# by galarina | 2008-08-17 14:32 | TVドラマ