「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

海辺のポーリーヌ

1983年/フランス 監督/エリック・ロメール
<3つめの格言:言葉多き者は災いの元>

c0076382_16491972.jpg


「まぶしいばかりのラストショット」

15歳のポーリーヌは、従姉妹のマリオンとヴァカンスでノルマンディーの別荘にやってくる。マリオンは知り合ったばかりの中年男アンリにのぼせあがるけど、昔のボーイフレンドピエールに言い寄られて困ってしまう。ポーリーヌは同じく避暑で来ている少年シルヴァンといい感じになるのだけど…。

15歳の純真少女ポーリーヌを演じるアマンダ・ラングレがとっても可愛い。そして、この少女の目を通して描かれるのは、大人たちのずるさと愚かさ。もうね、みんなバッカじゃないの!ってくらい、自分勝手なのよ(笑)。離婚経験したくせに、すぐによく知りもしない妻子持ちに夢中になるマリオン。男のエゴを絵に描いたようなアンリ。自分の気持ちだけ押しつける直情男のピエール。ポーリーヌじゃなくとも、大人って馬鹿よね~とため息尽きたくなりまさあな。

結局、いちばん聡明なのはポーリーヌなのね。アンリに裏切られて、愚痴るマリオンに対して、優しく話を聞いて包み込んであげる。年齢にしても、人生経験にしても、普通逆だろ?と思うんだけど。ポーリーヌは、大人の事情に巻き込まれていくシルヴァンと最終的には縁を切っちゃう。ほんと、彼女がいちばん大人よね。別荘を去ってゆくポーリーヌを車の中で捉えたラストショット。ふわふわと軽やかなボブカットに木漏れ日がたくさん当たって、本当にキレイ。、ひとまわり成長した少女の美しさが凝縮されたすばらしいカットです。

従兄弟のマリオンを演じているのは「美しき結婚」にも出ていたアリエル・ドンバール。この人のふわふわの金髪とナイスバディには、クラクラしちゃう。作品では、アンリに一目惚れしちゃう尻軽女ですけれども、なぜか憎めません。ロメール作品の女性陣は、軽薄で思慮の浅い女性陣もたくさん出てくるのですけど、この憎みきれない理由は、彼女たちに打算が見えないからという気がします。自分に素直、思いのままに行動し、傷つき、嘆くけれども、またすくっと立ち上がる。そののびやかさを見ていると、しょうがないなあなんて気になるんですね。

それにしても、バカンスと称して、仕事もなにもかもから解放されて、海辺の街でのんびりできるヨーロッパ人がつくづく羨ましい。
[PR]
by galarina | 2008-10-24 16:26 | 映画(あ行)