「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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PERFECT BLUE

1997年/日本 監督/今敏


「アニメの扉が全開、とまでは行かないが…」


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「パプリカ」が面白かったので、借りてみましたが、結構本格的なサイコ・サスペンス。アニメとしては異色ですね。

元アイドルとオタク少年という設定に最初は引いちゃったんですけれども、主人公未麻がもう1人の自分にさいなまれるあたりからどんどん面白くなりました。「未麻自身が見ている妄想」と「連続殺人事件の犯人捜し」という2つの謎がどう絡み合ってくるのか、見ている側はいろんな推測ができるよう、様々な伏線が張られている。なかなかしっかりした脚本です。

中でも秀逸なのは、未麻が部屋で覚醒する一連のシークエンス。今見た悪夢は「夢」なのか、それとも「現実」なのか。しかも、気づくとベッドの上だったと言う同じシチュエーションを繰り返し使用することで、「夢の中の夢」という入れ子構造とも解釈できるよう作ってある。また、未麻が出演しているドラマのストーリーと現実に起きていることが非常に似通っていており、様々なエピソードの境目がどんどん曖昧になっていく。そのことで、未麻は妄想を見ているのか、それとも多重人格者なのか、はたまた誰かが彼女に罠をしかけているのか…私の妄想もどんどん膨らむ。見ながら真相を推測するのは、この手の映画のいちばんの醍醐味。存分に楽しませてもらいました。

元アイドルが主人公となると、実写で作ればすごく安っぽい仕上がりになってしまいそうな気がします。「着信アリ」とか「オトシモノ」とか、その手のジャンルがありますね。だから、むしろアニメで良かったのかも知れません。今敏監督の作風なのか、やけに落ち着いたムードがあって、アキバ系のテイストをうまく抑えています。そうそう、未麻がパソコンを始めるってんで買ってきた初期のmacがやけに懐かしかった。そして、この手の作品はイヤっていう程観ているのに、ラストはコロッと騙されました。それはつまり、サスペンスとしては十分面白かったということです。
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by galarina | 2007-10-25 23:17 | 映画(は行)