「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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ギフト

2000年/アメリカ 監督/サム・ライミ

「ケイトのすってんころりん」
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超能力と殺人事件の組み合わせ。いわゆるサイキック・ミステリーかと思いきや、人にはない才能(=ギフト)を持ったことで悩むひとりの女の物語にフォーカスしている。そこが、本作がその他大勢のサイコ物語とひと味違った味わいを見せている一番大きな点ですね。そして、ヒラリー・スワンクにキアヌ・リーブスなど役者陣が何気に豪華なことも、功を奏している。だって、そのせいで、もしかしてコイツが裏で糸を引いているのでは!などあれこれ妄想してしまったもの。

こんなに小さな田舎町で霊感を利用して小遣い稼ぎなんて、いかにその才能が本物でも住民から疎まれるでしょう。でも、夫も死に、子供を3人抱えて生活するにはやむを得ない。その仕方なさと人の良さは、とにもかくにもケイト・ブランシェットだから納得させられちゃった感じ。彼女が主人公じゃなかったなら、果たしてこの物語は成立したのかな、と思うほど。「あるスキャンダルの覚え書き」もそうだったけど、この人はとても美人なのに、晴れやかな役以上に暗い役がうまい。悩んだり、困ったりしている様子に、観客は否応なく吸い込まれる。これだけいじめられる役って言うのは、「そういうアンタも軽率なんじゃないの?」と少なからず思ってしまうものなんだけど。

思うに、パンツ丸出しですってんころりん、なんてシーンがあります。こういう「素」の演技が効いているんですね。しかも、なぜかひらひらした生地の短いワンピースを着ていることが多い。男の子を3人も育てている母親なら、もっと無骨にパンツルックでしょう。しかし、その場合、主人公の魅力は半減したはず。とことん、アニーという女性の描写を、無防備さ、あどけなさを強調することで徹底的な善として描いているのがうまいな、と思った。

フラッシュバックの挿入の仕方や、霊感が働いてスローモーションになるシーンなど、メリハリのある映像で全体のリズムもとてもいい。ラストのどんでん返しもあっとビックリ、というよりは、驚きだけどしみじみ…、といった感じでなかなか最後までいろんな楽しみが詰まった1本だと思います。
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by galarina | 2007-10-24 23:09 | 映画(か行)