「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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ツイン・ピークス シーズン2 vol.6

1989年/アメリカ 監督/デヴィッド・リンチ
<episode27~episode29>

「ブラックロッジに酔いしれて」
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物語の筋が通らないとか、あのエピソードはどうなったとか、そういうことはどうでも良くなるくらい、最終回に酔いしれました。最終回エピソード29の監督は、デヴィッド・リンチ本人です。

物語冒頭、オードリーが貸金庫で出会う、のろまな老人。最終回だと言うのに、そのあまりにもスローな動きにイラつきませんでしたか?第一、常識的に考えればお客様の大事な物を預かる貸金庫の番人があんな老人であるはずはない。しかし、この一連のシークエンスこそ、実にリンチらしい。とことん観るものを惑わす、それがリンチのやり方。最終回だからこそ、全てがうまくまとまるはずという我々の思惑をあざ笑うかのように、人々の人間関係は崩壊してゆくのだ。

ローラを殺した犯人がつかまった時点で、明らかにせねばならないものは、なくなっていた。ブラックロッジとはいかなる世界か、それが最後に残された疑問であるならば、この最終回は見事にその答を提示したと言えるだろう。赤いカーテンの部屋で繰り広げられるめくるめく幻想の世界。完全悪が存在する世界というのに、この妖しげで美しい様はどうだろう。そう、ブラックロッジは、美しいものしかふさわしくない。邪悪にむしばまれたウィンダム・アールがあのカーテンの部屋に現れた時、何と不釣り合いな存在に見えたことか。

そして、ローラ。おお、懐かしいローラ。その存在はもはやブラックロッジの女王として君臨している。小人がつぶやく。「ドッペルゲンガー」。ついにクーパーも彼らの手に墜ちた。ローラは言う。「25年後に会いましょう」。果たして、それまでクーパーはブラックロッジの使者として仕えることになるのだろうか。いや、ローラの母が大佐を呼び出したではないか、「ブラックロッジで待っている」と。大佐はクーパーを助けてくれるだろうか。それとも盟友ハリーが力を貸してくれるだろうか…。

まだまだキラーボブの支配は続く。しかし、二つの扉は同時に開くと誰かが言わなかっただろうか。ブラックロッジの入口が開けば、ホワイトロッジの入口もまた開かれる。今、ツイン・ピークスの街にはどんな出来事が起きているのだろう、と思わずにはいられない。
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by galarina | 2007-10-21 22:12 | TVドラマ