「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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未来世紀ブラジル

1985年/イギリス・アメリカ 監督/テリー・ギリアム

「昔はもっと過激だと感じたはずなのに」
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私はSFファンタジーは見ないんだけど、近未来ものは好き。近未来を描く作品って、やっぱり監督の描きたいものや考え方が最も如実に出るんじゃないかな、と思うから。時代をどう皮肉るかっていうのは、今のその監督の考え方そのものだし、未来に何を見いだすかってのはその監督の願望が込められていると思う。

そういう意味ではこの作品にはテリー・ギリアムのブラックユーモアがふんだんにあふれていて、彼がとことん笑い飛ばしたいものに共鳴できれば楽しめる。例えば「書類と手続き」だったり「女性の整形願望」だったり。美術も近未来を描く場合は、監督のオリジナリティが存分に発揮されるところで、今作ではタイプライターや旧式のエレベーターなどレトロなものが効果的に扱われていて、見ていて楽しい。

暖房器具のモグリの修理屋ロバート・デニーロの唐突な登場がおかしい。そして、私がいちばん気になったのは「ダクト」。近未来はなんでこんなにダクトだらけなの?あのね、実はうちの小学生の息子も未来の工場の絵なんかを描くとやたらとでかいダクトが出てるのね。なんかダクトって男性のハートをつかむアイテムなんだろうか(笑)。まあ、そういう奇妙なシンボルが示すシュールな世界観を楽しむのがこの作品の醍醐味でしょう。

ただ、全体的に冗長で143分は長い。特に夢のシーンは今見るととってもチープに感じて、退屈。昔見た時は、もっと過激な作品だと感じたはずなんだけどなあ。近未来ものって、今ではもっとプロットが練られていたり、美術やセットも作り込まれた作品が続々とあるじゃないですか。1985年の作品だから、当時にしてみればかなり美術も凝ってると思うんですよ。でも、それでも途中で眠たくなってしまう自分が悲しかった。ラストシーンの驚きがなければ、この長さはつらかった。ラストシーンで救われました。
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by galarina | 2007-05-11 23:01 | 映画(ま行)