「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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Ray

2004年/アメリカ 監督/テイラー・ハックフォード

「人生、その全てが音楽」
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現在公開中の「ドリーム・ガールズ」は出演メンバーの圧倒的なパフォーマンスがすばらしいのはもちろん、黒人音楽の変遷を辿る、という面でも非常に面白い出来映え。

同じようにこの「Ray」もひとりの黒人ミュージシャンの話ではあるけれど、彼を先頭として黒人音楽がどのような道筋を辿ってきたかがよくわかり興味深い作品。常に新しいサウンドを生み出す黒人特有の卓越した音楽センスのすばらしさ、それは、決して我々日本人にはない恵まれた才能だとひしひし感じちゃう。

私など、晩年の超ビッグになったレイ・チャールズしか知らないので、あの曲にはこんなバックボーンがあったのか、という発見が次々とありました。そして、女と別れても、差別されても、それを全て「音楽で昇華させる」ところがすごい。彼女との壮絶な別れ話がそのまま新しいサウンドになるあたり、あきれるのを通り越してさすが!と唸っちゃいました。

●実は女ぐせが悪い
●実はお金にうるさい
という事実もきちんと盛り込み、レイ・チャールズの人間らしさを前面に出しているところも非常に好感が持てる。特に「お金にうるさい」というのは、黒人だからと言う理由でナメられてはいけない、という彼の苦難の人生から得た処世術がそうさせたもの。あのビッグスターのレイ・チャールズもこうやって、もがき苦しみながら生きてきたんだな、と感慨深いものがある。次から次へと女性の手首をなでまわす場面にしても、何だか大スターレイ・チャールズがすごく身近に感じられて良かったな。

ドリーム・ガールズでは、歌うシーンが少なかったけど、文字通り本作では主演のジェイミー・フォックスがレイ・チャールズの名曲を次々と披露。すばらしいパフォーマンスを見せてくれる。それにしても、この時代のミュージシャンって、みんなヘロイン中毒なんだよね。確かジャズミュージシャンにもたくさんいたはず。レイ・チャールズは克服して、大御所となったけど、ドリーム・ガールズのジミーは死んじゃった。薬物で明暗がくっきり分かれる、それもまたミュージシャンを描いた映画の常なんだな、悲しいことに。
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by galarina | 2007-03-17 23:50 | 映画(ら行)