「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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トランスアメリカ

2006年/アメリカ 監督/ダンカン・タッカー

「どんな関係であれ親子の絆は強い」
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1.「ゲイ」+「ロードムービー」
2.「ゲイが父親、または母親を捜す」
3.「父親、もしくは母親を捜したらゲイだった」

元々ゲイムービーが好きな私は、最近の作品はこの3つに当てはまるんではないか、というほどよく似たストーリーが多いように思う。ゲイムービーがそもそも「自分探し」というモチーフを含んでいるため、心の旅と本当の旅はうまく調和する。1では「プリシラ」「ヘドウィグ」、3では「オール・アバウト・マイ・マザー」が私のお気に入り。で、「トランスアメリカ」は1と3の融合であります。

性同一性障害の主人公ブリーを演じるのは、女優のフェリシテイ・ハフマン。これは、まあ本当に難しい役だったと思います。
●一週間後に性転換手術を受け、女になる決心がついた
●しかし、図らずも子供がいたことで父性が沸き起こる
●そして息子と旅をすることで自分のルーツにも対峙することになる
そういう「男性」を女性が演じているのですから!どういう心持ちでこの役に挑んだのか、聞いてみたいほどの熱演でした。

ブリーにとっては、たった一度の愛のないセックスでも、血の繋がった息子。「血のつながり」なんて、関係ないってくらい壊れた親子関係というのは世の中に吐いて捨てるほどあるんだけど、ブリーと息子のトビーは、出会ったばかりでもお互いを必要とするんだよね。それもまた、「血のつながり」のなせる技で。

ブリー自身も、自分の家族との間にできた溝をちゃんと埋めずに生きてきた。その決着をきちんとつけなきゃいけなかった。それができたのは息子のおかげ。ブリーの親にとってみれば、まさかゲイの息子に子供がいるとは思わなかったろうから、素直に「孫ができた!」って喜んじゃう。ほんと、「血のつながり」ってなんだろう、とつくづく考えさせられました。

物語としては、先が予測できちゃったところが少々残念かな。でも、ラストシーンはすごく良かった。世間で言う普通のお父さんと息子の姿では、全くないけれど、彼らは彼らなりにこれからも親子としての繋がりを保っていくんだろう。そういう気持ちにさせてくれる、ラストシーンでした。
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by galarina | 2007-03-08 17:32 | 映画(た行)