「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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丹下左膳 百万両の壺

2004年/日本 監督/津田豊滋

「スラリと着こなした着流しに惚れ惚れ」
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豊川悦司の着物姿がとても美しい。背の高い人が着物って似合うものかしら、という不安など、オープニングのタイトルバックでぶっ飛んだ。袴をはく武士の立派な着物姿とは違って、着流しなので、帯が骨盤のあたりでゆるやかに止まっている。今で言うヒップハングな位置。それでも、そこから長い足がすらりと伸びて、動くたびに素足がちらりと見える。そんな足元が見え隠れするショットが非常に多く、監督が豊川悦司の抜群のスタイルを存分に活かして、魅せてやろうという心意気が十分感じられる。ファンとしては嬉しい限り。

遊び人名物「女の赤い長襦袢」も白や黒い着物ときれいなコントラストを成していて、とってもセクシー。「大奥」の時も、西島秀俊の赤い長襦袢が気になって仕方がなかったし、「愛のコリーダ」の吉っつあん(藤竜也)も赤い長襦袢。これが似合う男はイイ男なのは、世の常でございます。それから左膳の青いアイシャドウのメイク。これがすごく似合ってました。どこから思いついたのかなあ、これ。

さて、「昭和の映画史に燦然と輝く山中貞夫氏の名作をリメイク!」という触れ込みだっただけに、俳優を始め製作者サイドには相当のプレッシャーだったのではないか、と思われます。「犬神家の一族」同様、全く同じ様に仕上げるリメイク作品は、前作を超えることなどほとんどないと言っていいでしょう。ただ、大河内傳次郎って誰?というような前作のことをまったく知らない人間と致しましては、予想以上に楽しめました。

観終わった後は、なんか「釣りバカ日誌」を見終わったようなすがすがしい感じで(笑)。日頃は低音ボイスの物静かな豊川悦司がべらんめえ口調で大声でしゃべるのも、非常に新鮮。宝の壷がいろんな人の手に渡って大騒動って展開はとてもわかりやすくて、昔の時代劇らしい明るさや人情喜劇が満載で、難しいこと考えないでラクに楽しめます。でも、かといって軽い作品かというと決してそうではない。

陰でこの映画を支えたのは、野村吉伸と麻生久美子の夫婦コンビが織り成す絶妙なコンビネーションだったと思う。この夫婦役は実にぴったりハマってました。のらりくらりの頼りない夫役の野村吉伸、そしてのんびりした武家の美しい妻役の麻生久美子。時代劇でここまで麻生久美子がうまく立ち回れるものか、と新たな驚きも。こののんびり夫婦と左膳とお藤という2組の夫婦がとてもいい対比を成していた。

「丹下左膳」という往年のキャラクターをトヨエツ流に仕上げた。またあの美しい着物姿が見られるなら、シリーズ化して欲しいくらいだ。

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by galarina | 2007-01-19 00:39 | 映画(た行)