「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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雪に願うこと

2006年/日本 監督/根岸吉太郎
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舞台は帯広のばんえい競馬場。起業した会社が倒産に追い込まれ逃げ出してきた弟は調教師の兄を厩舎に訪ねる。大学以来一度も帰郷したことのない弟の身勝手さに腹を立てつつ、兄は行き場を失った弟に厩務員見習いの仕事を与える。やがて弟はお払い箱寸前の輓馬ウンリュウに自分自身を重ねるようになるのだった…。

やっぱ兄と弟の物語って、いいなあ。古今東西、兄弟が主人公の映画っていっぱいあってさ、どれもこれも大概「頑張ってる兄」と「自由気ままな弟」って構図が多い。でもかといって、どの作品も似たり寄ったりになるかというとそんなことない。個々のシチュエーションや職業を変えるといろんな物語を紡ぎ出せる。「兄」と「弟」は永遠のモチーフなんだろうね。

その点「姉」と「妹」で深みのある作品にするのは難しい。それだけ、男の方がいろんなものをしょいこんでるって、ことなんだろう。兄は弟を、弟は兄を気遣うからこそ、すれ違う。このあたりのやるせなさがとても映画的なんだろう。

弟役を伊勢谷友介。今までどちらかというとクールな役が多かったので、内面的な部分を出す演技ができるのかどうか、と思ったが、周りの役者にも支えられて好演している。この弟は見栄っ張りで不器用な奴なので、そのあたりも演技力のおぼつかなさがかえってプラスになったか。いずれにしても、今までにない伊勢谷友介。ひと皮向けたかな。

兄の佐藤浩市や、まかない婦(全くまかないさんには見えんが)の小泉今日子もいいが、厩舎に勤める若い衆がとても自然な感じで良かった。特に弟の同窓生テツヲを演じる山本浩司 がいい。彼の存在のおかげで、弟はだんだん心が開かれてゆく。「そんなもん覚えてねえ」と言っていた小学校の校歌をテツヲと一緒に風呂場で口ずさむシーンはちょっとじ~んとしてしまった。
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by galarina | 2006-11-29 21:49 | 映画(や行)