「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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イージー・ライダー

1969年/アメリカ 監督/デニス・ホッパー

「変わらないアメリカ」
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公開当時、私は2歳。無論リアルタイムで観られるわけもなく、大学生になり映画好きになってから観た。そして、再び見直してみて驚くのは、アメリカという国は今も全く変わっていない、ということ。アメリカがこれほどまでに、自由を声高に叫ぶのは、それだけ差別意識の根が深いからなんだろうと思う。全ての物事の第一に「人は誰でも自由である」と何度も何度もしつこいくらいに認め合い、お互いに牽制し合ってないと、社会がもたない。

ハーレーを乗り回し、マリファナを吸い、自由を謳歌する青年二人は、結局何の関係もない農夫に、撃ち殺される。今の言葉で言うと「ウザい」からだ。ジャック・ニコルソン演じる弁護士のジョージは言う。「アメリカ人は自由を証明するためなら殺人も平気だ。個人の自由についてはいくらでもしゃべるが、自由な奴を見るのは怖いんだ。」

この言葉は、アメリカという国が持つ不可解さを見事に捉えていると思う。自由な奴を見ると「怖い」。羨ましいとか悔しいじゃなくて「怖い」。自由を主張するくせに、いざ本当に自由な奴を観ると怖くなって攻撃する。自由という名の下の他者の排除。アメリカンニューシネマという語感からは、実に軽やかな映画を想像するけど、なんともはや暗い映画である。

もちろんハーレーを乗り回すピーター・フォンダとデニス・ホッパーのかっこよさと言ったらこの上ない。特にピーター・フォンダがバツグン。長い足にレーバンのサングラス、甘いマスクなのにニヒルな雰囲気漂わせて、チョッパーを乗りこなすヒッピー野郎。こんな奴いたら女はメロメロだね。この見た目とステッペンウルフでアメリカってかっこいい!なんて風潮が生まれたのは事実なんだろう。

しかし、自由という名の下の諍いは止むことがない。「イラクの人を自由にするため」という大義名分で行われた戦争の行方は一体どうなるのか、未だ見当が付かない。いつかまたこの映画を観た時に「アメリカもずいぶん変わったね」と言う時が果たして来るのだろうか。

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by galarina | 2006-09-06 23:24 | 映画(あ行)