「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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原作「ジョゼと虎と魚たち」

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いやあ、驚きました。小説は30ページほどの短編なんですね。しかも、のっけからジョゼと恒夫はつきあってました。

というわけで映画はずいぶんと話を膨らましてます。でも、小説世界で築かれてゆく二人だけの世界観は、映画でもとても忠実に描かれています。小説はひとえにこの「小さな世界で生きるふたりのひそやかな愛」に終始しています。それが、読み手の心を癒します。

ジョゼは勝ち気でナイーブな大阪弁の女の子。彼女を池脇千鶴が演じることで、さらに寓話的な世界が広がります。恒夫は大阪弁の気の良い奴。妻夫木くんとはずいぶんイメージが違います。映画の恒夫はもっと優柔不断でいいかげんです。ですが、そのことがラブストーリーとしてはハラハラしたり、胸がきゅぅんとなったりして、いい感じ。

何より、ラストの展開が全然違うんですね。原作を先に読まれた方は、何でこんなに悲しい結末なの。つらい…って思っちゃうのもわかる。小説では、二人が別れることはありません。でも、恒夫はいつか出て行くかも知れない、なんて達観したジョゼがいるんですね。映画はその先を書いちゃった。結末はつらいけど、ジョゼは恒夫の愛を胸にひとりで強く生きていくってことになってる。私はね、これはこれで、すごくいいラストシーンだと思ってるんですね。

ラストを原作と変えちゃうと、もうこれは「映画と原作は別物!」って印象になりがちでしょ。よりによってラストですから。でもね、この映画は小説の世界観をすごくしっかり表現してるから、すごく納得できる。まさにこの続きは、映画通りじゃないかなって気さえする。小説の世界観の再現という幹がとってもしっかりしているから、そこから新たに芽吹いた枝葉も何の違和感もない。小説読んだら、また映画が見たくなって来ちゃった。


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by galarina | 2006-09-05 23:38 | 映画の原作