「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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原作「下妻物語」

一角獣は、原作じゃ一角獣じゃなかった(笑)。
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とりあえずそれが確認したくて読み始めたのが、こいつぁ、おもしれえ!それにしても、映画はほぼ原作通りなんだ。わかっていたようで、ある意味驚き。

本物語は一貫して桃子のひとり語りなのだが、冒頭のっけから桃子の語りが始まったとたん、私の頭の中ではそれらは全て深田恭子の声に変換されるのだ。これはいかに「下妻物語」の世界が映像として、自分の頭の中にすり込まれているかということ。桃子がロココについて語るセリフも映像も、全編映画のシーンが蘇ってくる。ここまで小説世界と映像を一致させることができているなんて、やはり中島監督はスゴイね。

原作と違うところは大きく2点ある。ひとつは、キャラクターの誇張。まず、阿部サダヲ演じるスカジャン野郎は、原作ではただのチンピラ。あと、宮迫博之と篠原涼子演じる両親も、原作ではこんなにキャラ立ってません。ああ、あと荒川良々や樹木希林もしかり。飛んでるハエをつかんだり、黒い眼帯なんかしてない。でも、主人公二人はほとんど原作通り。つまり、主人公ふたりのキャラがめちゃくちゃ強烈な分、映画では周りの人物もそれに負けないようにキャラを立たしてるんですね。このことによって、ストーリーの広がりは出てるし、笑えるシーンもいっぱいあるし、俄然映画として面白くなってる。しかし、どうやったらスカジャン野郎の頭を一角獣リーゼントにしようなんてアイデアが生まれるのかねえ。

2つめは、ラストに向けての若干のはしょり。でも、このはしょり方がウマイんだなあ。原作では桃子が刺繍を仕上げたBABYの洋服の撮影モデルが急遽キャンセルになり、代わりにイチゴがモデルをする。ちょくちょくモデル仕事をしているうちに仲間から落とし前をつけるように言われる、という流れ。だけども映画ではイチゴのモデル話は、最後にオマケのようについているだけで、「桃子がBABYの社長との約束を断ってまでイチゴを助けに行く」となっている。こうすることで、桃子は大事な仕事を蹴ってまで、友達を助けに行くという映画的カタルシスを生み出してるんだ。いやあ、憎いねえ。

ディテールまでこだわって、ほぼ大筋は原作通り。ちょっとした改変もあるけど、それは映画を格段に面白いモノに変換させている。これは原作ファンも大納得の仕上がり。映画が先でも、原作が先でも、どっちでも痛快に面白い希有な例じゃないか。

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by galarina | 2006-09-02 15:10 | 映画の原作