「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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ショコラ

2000年/アメリカ 監督/ラッセ・ハルストレム 
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物語の導入が非常に童話的。北風吹く寒い日に、真っ赤なフード付きのコートを着た美しい母と子がやってくる。この最初のくだりでストーリーに引き込まれる。空き家を借りて、せっせとチョコレートショップを開くまでの準備のシーンは、まるで絵本を見ているよう。大きな釜に入れた熱いチョコレートをぐるぐるとかき回したり、様々な形のトリュフ・チョコをショーウィンドウに並べたり。なんとまあ、おいしそうなこと。私が村の住人なら、村長の言うことなんか目もくれずにチョコレート買いまくりだな。

女主人ヴィアンヌを演じるジュリエット・ビノシュがとても魅力的。大きく胸の開いたブラウスを着て、派手なパンプスを履く様は、村の女たちとは対照的。でも、好戦的な態度に出るのではなく、さりげない優しさで、みんなのハートをがっちり掴んでゆく。このあたりは、よそ者である私も見習わないとなあ、と考えさせらる。根も葉もない噂を立てられたり、あからさまに嫌がらせをされるのだけど、決して屈せず、自分のやり方をつらぬいていく。こんな風に振舞えたらいいなあ。

見終わったら心にじんわりくるような作りは天下一品のラッセ・ハルストレム監督。あえて、欠点をあげるとすれば、特にけなすような所もない代わりに、胸をぎゅーっと締め付けられうような鮮烈さも驚きもないことだろうか。でも、決して平凡な作品というわけではない。やはり、一人ひとりの人物描写がとても丁寧なところがこの映画の大きな魅力なんだろう。

物語中盤から流れ者の男、ジョニー・デップ登場。珍しく正統派の男前。なじめん。娘役の女の子、どっかで見たことあるなあと思っていたら、「ポネット」で史上最年少のカンヌ主演女優賞(当時4歳)を取ったヴィクトワール・ティヴィソルだった。この作品でも、旅を続ける少女のつらさをうまく演じている。人間として大切なのは、物事を否定することではなく、受け入れられる寛容さや優しさを持つこと。しごく全うなことだけど、心にしみた。まあ、ともかくチョコレートがたまらん、旨そう。おいしいもんは、ハートを溶かすのだ。

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by galarina | 2006-07-10 22:47 | 映画(さ行)