「カーサ・ガラリーナ」にお引っ越ししました


by galarina
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時計じかけのオレンジ

1971年/イギリス 監督/スタンリー・キューブリック 
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まあ、この作品を最初に見た時の衝撃はすごかった。この衝撃に匹敵するのは、小学生の時にラジオでYMOの「テクノポリス」を聞いた時かな。私の人生、2大ショッキング事件のひとつです、この映画は。

「2001年」同様に、美術とファッションが素晴らしい。今でこそミッドセンチュリーなんて言って60年代頃のインテリアをもてはやしてるけど、そんな上っ面だけを借りてきたしょうもないインテリアショップに行くくらいなら、断然この映画を見た方がいい。本当はこのシーンのこの椅子がかっこいいとか、壁紙がこんな風でイカしてるとか、全部書きたいところだけど、それを書き出すときりがない。

また、そういった洗練さを果たして手放しで賞賛してよいのか、というほど物語がショッキング。真っ当に考えれば、いかなる悪人であろうと国家が個人を統制することはいけない、またはできないということなのだと思うけど、アレックスが持つ残忍性に対して我々がほんの少しでも共感しやしないか、という恐ろしい現実をキューブリックは突きつけているような気がする。

目玉をカフスボタンにあしらったシャツに山高帽。「雨に唄えば」を歌いながら暴力を奮いレイプする。仕事(強盗)が終わって部屋に帰ればベートーベンの第9をヘッドフォンで聴き、恍惚に浸る。悪の権化とも言えるアレックスをこのようにセンス溢れる映像と音楽で描写しきってしまうキューブリックという人こそ恐ろしい。「問題作」という言葉は、まさにこの映画のためにあるんじゃないのかな。

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by galarina | 2006-07-08 00:15 | 映画(た行)